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旅行でよく利用した思い出の寝台急行列車「銀河」

今回は番外編として旅行観光地ではなく、西日本方面の旅行でよく利用した寝台列車銀河をご紹介させていただきます。

寝台列車銀河での旅行を計画する

寝台急行列車

私は西村京太郎の推理小説の大ファンであり、十津川警部と亀井刑事のコンビが活躍するトラベルミステリーが特に大好きです。

主に列車内で殺された被害者を犯人はどのように殺人をして逃げたかを探る為、十津川警部たちは犯人の足取りを辿り、時刻表や乗り継ぎを利用してアリバイを崩すところが最大のキーポイントとなり、犯人に辿り着くストーリーがメインです。

私自身はそれまで別に電車は好きでも嫌いでもなく、ただ通勤で乗るのが億劫な乗り物ぐらいにしか思ってませんでした。

だだ2003年頃、今思い出しても嫌な思い出しかない仕事をしてて毎日ストレスたまってた時、交代で連休をとれた時に、「気分転換に今まで体験したことのないことをしたい」という気持ちになり、西村京太郎の小説でよくでてきたブルートレイン、寝台特急に乗って旅行をしてみたいと考えつきました。

それまではフラッと一人で旅行に行くことは全くなかった為、この寝台列車銀河の存在が旅行を続けるきっかけを作ってくれたのかもしれません。

寝台列車銀河での旅行を計画する

寝台列車銀河はかつての国鉄、後のJRが東海道本線の東京駅~大阪駅間で運行していた寝台急行列車です。

客車は主に7両編成で個室はなく、A寝台・B寝台と分けられ、全車両が寝台車となっています。
A寝台は1号車で開放二段式の定員28名、それ以外は二段式のB寝台で定員32~34名でした。

2000年代以降は車内の老朽化や利用客の減少の影響で2008年3月15日に廃止されました。

憧れの寝台特急「銀河」に乗車!

寝台急行列車銀河銀河は夜に東京駅から乗ってゆっくりと時間をかけて朝方に京都や大阪に着きます。
この時は初めて京都に行くために夜の10時くらいに東京駅に行って銀河に乗るのを楽しみにしてました。

そして発車時刻が近づいてくるとホームにドンドン迫ってくる目に焼き付くほどの眩しいブルートレインの車体に釘付けに!

自分でも驚くほどテンションが上がってきました!

そしていざ、車内へ!

寝台急行列車銀河中に入った時はまず独特の深い苦みのある匂いが漂ってきたので、それだけでも未踏の地へと足を踏み入れた不思議な感覚になりました。

通路は思ったより狭かったですが内装は意外にも(?)綺麗でした。
そして今でも覚えてる(タタタタタタタタタタタタタ~ン♪)と優しいメロディーが流れてきて車内アナウンスで停車駅を説明されます。

そして…、発車しました!

乗る前よりさらにテンションが上がってました!
午後10時を過ぎてるっちゅーのに…。

そして自分の座席へ。

寝台急行列車銀河座席兼、B寝台のスペースです。(この写真のみウィキペディアから抜粋)

まあわかっていましたけど寝るスペースとしては狭いです。
シーツを敷いて横になっても身長173㎝で細身の私でもちょっと肩幅ギリギリで窮屈に感じました。
私より体が大きい人なんていくらでもいるのに足すらもまともに伸ばせないかもしれません。

ちなみにふとんはうすっぺらい固めの”せんべい”布団が一枚です。

…おっと、ここまでグチばっかになってしまいました(苦笑)。
ただ季節は冬でしたが車内は暖房がよく効いていたので寒さは全く感じませんでした。

ちなみにカーテンがあるので対面に人がいてもプライベートは守れます。

寝台特急銀河の座席では

寝台急行列車銀河布団の準備までは先に済ませましたがすぐに横になるつもりはありませんでした。

あまり注意して乗車券を買ってなかったですが、進行方向に向いてる座席で安心しました。
せっかくの寝台列車の旅なのにずっと長時間後ろ向きに進むと台無しだったので…。

私はすぐに寝るのがもったいないと思い、座席に寄りかかりながらCDウォークマンを聞きながらずっと窓の景色を見てました。

夜中だったので当然、外は真っ暗なのですが、私は夜の景色て元々大好きだったのです。
地方の町のネオン、列を作って進む車のライト、人の全くいない駅のホーム、港や工業地帯のランプ、ラブホテルの看板。。

夜だからしか見れない景色はたくさんあると思います。

見たことのない風景、味わったことのない雰囲気で好きな音楽を聴きながらずっとそのロマンチックな夢の空間を堪能できました。
今でもその時聞いてた曲を聞くと当時のことを思い出します。

たまにタバコ吸いに灰皿のある通路に出て、逆側の景色を見ながら煙を出したりして。
この当時はタバコに対する考え方も寛容でした。
電車内でタバコ吸いながら夜の景色を見れるなんて最高ですね。いい時代でした。

それに(周りは寝静まってて)人の気配がまるでない広い列車の中でガタンゴトンと列車のただただ進む音だけが聞こえる感じがたまらなかったです。

私は貧乏性のせいか、あまり味わえないこの雰囲気を少しでも長く味わいたかったので2時くらいまでは寝ませんでした。

寝台列車では寝れないとわかった自分

飽きることのない寝台列車の雰囲気に浸り続けて気が付けばもう2時。

朝の6時前に目的地である京都に着くので、さすがにそろそろ寝ようと思ったのですが、いざベッドに横になって目を閉じても寝台列車に興奮してたのか普段から眠りが浅く、環境の変化に弱いせいか、全く眠くならない。
しかも列車の音もうるさく、横になってるから余計に体全身で車体の激しい揺れを感じてしまう。

 

(・・・いやいやいやいや!この状況で寝るの無理だろ!!)

 

どうあがいても眠れず、全く眠気が来ないので何度も何度もタバコ吸いに通路に行きました。

※他の人は全くそんな気配なかったので個人の体質の問題です。

寝台急行列車銀河そしていつの間にか寝てしまったらしく自然に目が覚めました。
周りが薄明るく、もう朝です。

目的の京都は間近だったので座席は感謝の気持ちを込めて綺麗に整理しました。

でもおそらく2時間くらいしか寝てないかもしれません。
これから京都を歩き回るというのに…。

 

その後、予定通り一日で京都観光という強行スケジュールを終え、その日の夜に東京に帰るため再び銀河へ。
元々の寝不足と旅行の疲れからか帰りは横になって2時間も経たずに眠ることができました。

寝台列車銀河を乗車した感想

周りの寝静まった夜の車内でガタン、ゴトンと列車の進む音だけを耳にしながら窓から街のネオンや国道を走る車のライトなどが流れていく様子をただひたすら見つめてました。

自分が寝台列車で寝れない人間だったとは考えもしなかったですが、それ以降も銀河で行ける地域への旅行へは何度も利用したくなるほど夜の車内の雰囲気が気に入ってたのです。

眠れないことも覚悟して。

それだけ何度も味わいたくなる、銀河の旅はすべてが現実を忘れさせてくれる最高の素敵な時間と空間だったのです。

 

だから運行が廃止されのは本当に残念に思います。

今まで素敵な時間をありがとうございました。

 

それにしても京都旅行で0泊というのは今では信じられん…。


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